はしゃぎすぎにご注意を
6月17日(日)
こんばんは、院長です。
梅雨のため雨が降ったり止んだりでなかなかサッパリしない日が続きますね。
しかし梅雨が明ければ、もう夏です。
本当に1年の経過が早く感じます。
暖かくなると外でワンちゃんと遊ぶ機会も多くなるでしょう。
当たり前の話ですので流してもらっても結構ですが、
どうしても犬は汗をかけないため人間よりも体温調節が下手で、
なおかつ低い位置の方が太陽の照り返しがきついため熱中症に陥りやすいです。
日中のアスファルト上での散歩は控えてあげてくださいね。
また内外限らず、最近の小型犬は非常に小さくなっておりちょっとした拍子で骨折する子も多いため注意が必要です。
今回は骨折の症例でも少し紹介します。
骨折は部位や折れ方によって様々な分類がありますが、
犬で圧倒的に多いのは腕の骨折(橈尺骨骨折)です。
しかしこの骨折、安易に考えていると癒合不全なども起こすことが多く気をつけなければなりません。
当院では近年よりロッキングプレートという新しい金属の板を利用して手術するため、
その危険性がだいぶ少なくなったように感じます。
昔は治療した後、骨が無事にくっつくかどうか・・・恐る恐る経過を観察したものですが、
どんどんと新しく良い医療機器が開発されて便利になったものです。
(その分、医療機器の費用もどんどん上昇していますが・・・)
さて今回は1歳のトイプードルの男の子で、
バギーより自分で飛び降りた際に折れてしまったようです。
骨が二本とも折れてしまています。
ここから解放しているのかどうか、
成長板と絡んでいないか、
複雑骨折はどうか、
様々なことを考えて治療プランを練ります。
今回は一部複雑化した部分もありますが、比較的オーソドックスなため問題なくプレート固定を選択です。
皆で手術に向かいますが、男性獣医師ばかりで何やら写真からしてむさくるしいですね(笑)
しかし皆真剣に手術に向き合っています。
骨折部位にアプローチして、実際の状況を確認します。
骨とプレートを当てがって仮固定したのち、
ドリルを使ってネジ穴を作っていきます。
今回はPAXプレートというものを使用しました。
ネジ穴ができたら、それぞれに埋めていきます。
中央部分は開けておくことで骨折部位への過度な負担は減らす容姿します。
これで無事に固定終了です。
術後のレントゲン写真ですが、問題なく固定されています。
ネジはあえて長くすることで滑落防止を防いでいます。
この後ももう少し安静が必要ですが、ここまでこれば安心です。
現在は走り回っているため、また新たな骨折ができないかは心配ですが元気になってくれたのは素直に嬉しいですね。
このように現在ではロッキングプレートを利用することにより、骨折治療が比較的容易になりました。
当院では様々な種類のプレートを取り揃えていますので、何かあれば急いで来てくださいね。
外で遊ぶことが多くなるこれからの季節、人間も動物も怪我なく事故なく、はしゃぎすぎに注意して楽しむようにしましょう。
私は7月は心臓外科や学会が重なり、少し院外での仕事が多くなってしまって申し訳ないですが、
どの仕事も手を抜かず頑張ってこようと思います。
院長
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