猫の尿管閉塞、最近多いです。
4月7日(日)
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下記の日程は狂犬病集合注射のため、午後の診察開始時間に変更がございます。
ご迷惑をおかけいたしますが、ご了承くださいます様よろしくお願いいたします。
4月15日(月)16:30〜
4月18日(木)16:45〜
こんばんは、院長です。
今週はとても桜が綺麗でしたね。
先日街中におつきあいの食事に行ったのですが、
非常に綺麗な夜桜を見ることができました。
来週には見れなくなってしまうでしょうし、
何とか今年もいい桜がみれて満足でした。
皆さんはお花見などされましたでしょうか?
来年はお花見会を企画できるようにしたいと思います。
さて今晩は尿管閉塞の猫ちゃんについてです。
以前もご紹介させていただいた尿管閉塞ですが、非常に怖い病気です。
ここ数ヶ月でこの病気をよく見ています。
今回の猫ちゃんは普段勉強会でお世話になっている先生からの紹介でした。
内科管理を実施されるも閉塞の解除がうまくいかず、外科的治療を求めてご紹介いただきました。
手術前の血液検査では腎臓の状態を表すクレアチニン値が15を超えており、
カリウム値も8を超えて非常に危険な状態でした。
CT検査を実施したところ、片側の腎臓はすでに萎縮しており機能していないことがわかりました。
もう片方の腎臓も尿管が一部で狭窄を起こしており、尿管の拡張が認められました。
私の休診日でしたが、急遽予定をキャンセルして緊急手術になりました。
今回も前回同様に危険な状態であったことと、尿管が広範囲にわたって狭窄していることから
SUBシステムを利用した腎臓・膀胱バイパス手術を実施しました。
以下手術中の写真になります。
怖い方は大きく見られないようにしてください。
まずは腎臓にカテーテルを挿入し、
腎臓に溜まっている尿を確保するルートを作成します。
次にその尿を膀胱へと送るためのチューブを膀胱に設置します。
どちらも術後に外れたりすることのないように
接着剤・縫合糸を利用してしっかり設置します。
最後にお腹の腹壁にそれぞれのチューブを仲介するポートを設置して手術は終了です。
このポートを利用して術後の尿採取や洗浄などの処置をおこなうことができます。
レントゲン写真ですが、無事に膀胱と腎臓のバイパス経路ができていることがわかります。
そして術後の内科的治療の結果、当初は15近くあったクレアチニン値が、2ほどまで減少してくれました。
拡張して腫れ上がっていた腎臓も正常なサイズに小さくなってくれています。
本人も食欲が出て来て活動性も良くなり、
検査や処置の際には怒ることもできるようになりました。
ほっと一安心です。
以前は猫の尿管閉塞は術後のリスクも高く、非常に厄介な病気でした。
もちろん今でもとても怖い病気ではあるのですが、
このようなシステムが日本にも入るようになり多くの子が救われるようになってきています。
もちろん人工物を体内に設置する手術のため、いつでも第一選択となるわけではありません。
長期的な合併症がどの程度生じるかも、まだまだデータが欲しいところです。
しかし今まで諦められていた命が少しでも救われるのはとても嬉しい限りです。
今後も症例の選択を慎重に行いつつ、状況によって実施していきたいと思います。
尿管閉塞でお困りの方は緊急疾患のため早めにご相談いただければと思います。
これからも新しいことを吸収し続け、最新の獣医療取り入れていきたいと思います。
院長
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京都市内初の腹腔鏡システム、CT検査装置導入 [腹腔鏡下避妊手術、遠隔診断]
動物の総合健康管理施設右京動物病院 HEALTH CARE CENTER・SAGANO
JAHA認定 総合臨床医・外科医/ 国際中獣医学院認定 中獣医鍼灸師
ISFMキャットフレンドリークリニック ゴールド認定