予防について ③フィラリア予防
7月12日(木)
予防のお話ですが・・・
今回はフィラリア予防についてです
先日、昨年の予防が8月までしかできていなかったために
検査でフィラリアにかかっていると判明したワンちゃんがいました
京都でもまだまだ発生している病気ですので
しっかりと正しい予防法を覚えていただきたいと思います
ところで
フィラリア症は「蚊の病気」
予防薬は「蚊に刺されないようにする薬」
そのように勘違いされている方も多いのですが
実は…
フィラリア症は「蚊の吸血によって感染したフィラリア寄生虫が引き起こす心臓病」
予防薬は「感染したフィラリアの幼虫を駆除する薬」です
蚊の体内にいるフィラリア寄生虫は幼虫で
それが動物の体内に入ると
どんどん成長しながら心臓・肺動脈へと向かいます
(実際のフィラリア成虫)
そこで大人となったフィラリアは
多くの子供(ミクロフィラリア)を産みます
それがまた蚊の吸血によって別の子へと感染していきます
感染してきたフィラリア幼虫は心臓に行き着くまでに
数ヶ月かかりますから
その間に駆除してしまおうというのが予防薬です
ですので毎月1回、蚊がいてるときだけではなく
蚊がいなくなってから1ヶ月後(最低12月まで)まで
(最後の蚊に刺されて、入ってきたフィラリア幼虫を駆除するため)
投薬を続けることが絶対となります
そして毎年初めの投薬前に
動物病院で血液検査をして
フィラリア症になっていないかチェックします
万が一、フィラリア症にかかっている状態で予防薬を飲むと
体内の無数の幼虫達が一気に死滅して
ショック状態に陥ってしまうので危険です
たくさん書いて難しかったかもしれませんが
簡単にまとめると・・・
最低4、5~12月までの毎月の投薬(理想は年中投与)
毎年投薬前には動物病院にて血液検査
昔のワンちゃんの多くはこの病気で亡くなってしまってましたが
予防することで 必ず防げる病気です
しかも治療は命の危険を伴うものもおおいので
感染しないように絶対に忘れずに予防してあげてください