心臓病??・・・2
前回の続きですが
ダックスフンドのお爺ちゃん
心臓病の中でもどういった病気かを見極めるために
心臓の超音波検査を行いました
右京動物病院で使用している超音波装置は
人間の総合病院などでも採用されている高機種のため
リアルタイムで心臓や筋の動きを観察できたり
またドプラー機能というもので心臓内の血流を計測することもできます
それを駆使して検査を 行った結果・・・
心臓は4つの部屋(左心房、左心室、右心房、右心室)に分かれているのですが
左心房と左心室を隔てている僧帽弁というところで血液が逆流を起こしていました
「僧帽弁閉鎖不全症」という心臓病であることが分かりました
この病気は小型犬での発生がもっとも多い心臓病です
完治することはありませんが、早めから適切な投薬治療を行うことにより
症状の進行を抑えることができます
そして同じ病気でも進行の程度によって治療内容も変わってくるため
各種項目(血流速や心収縮力、心臓内の圧)を測定していきます
多くの検査は必要になってしまいますが
このように確定診断をつけて進行の程度を確認することによって
正確に治療を行うことができます
また定期的にこういった検査をおこない
治療薬がどのような影響を及ぼしているか
薬剤の増減を検討していきます
今回は僧帽弁閉鎖不全症という病気でしたが
それ以外にも
三尖弁閉鎖不全症、拡張型心筋症、各種不整脈といった
別の心臓病も多く存在するため
心臓の持病をもっているワンちゃん、猫ちゃんは定期的な心臓検診をお勧めします
また当院では心臓検診(要予約)も実施していますので
一度心臓の調子を確認したいという方も是非仰ってください
今回もまた少し難しい話になってしまいましたが
心臓病ということで諦めずに
少しでも多くの子達が元気で長生きしてくれればと思います