進行性脊髄軟化症③ 〜術後経過・回復〜
12月24日(水)
さてブログにて随分と長い内容になってしまいましたが
進行性脊髄軟化症の記事もこれでついに完結です
( 進行性脊髄軟化症① 〜恐怖の不治の病〜)
( 進行性脊髄軟化症② 〜命をかけた治療・手術〜)
前回、犬の進行脊髄軟化症に対し
「連続の片側椎弓切除および硬膜切開術」をおこないました
術後極めて要注意となる期間が1週間、はたして乗り切ってくれるのか・・・
術後は麻痺が頭側に進行していかないかを毎日神経チェックをして
寝たきりのため床ずれが出来ないように
また排尿・排便などの介護も行いながらスタッフ皆で回復を祈りました
1週間、ご家族も面会に毎日来られていました
そして術後1週間・・・
ご家族の祈りが通じたのか
麻痺は頭側へ進行することなく止まってくれました
寝たきりではありますが
食欲もバッチリで元気なお顔をこちらに向けてくれます
さすがに下半身の回復までは難しいですが
命を落としてしまう難病を克服してくれました
本人も本当に良く頑張ってくれました
これからは前足だけでもしっかりと使えるようになるために
リハビリを開始します
術後1週間時点での動画で、前足はまだまだおぼつかないですが
頑張って自分で動けるようになる為にも頑張ってもらいます
そして無事に退院・・・
術後1ヶ月を超えて・・・
リハビリや介護をご家族の方も頑張っていただき
だいぶ前足は動かせるようになってきました
そこでオーダーメイドの車いすを作成してもらいました
とてもかっこいいですね
身体に合わせて微調整をしたあと装着してもらいました
そして待ち合い室をを歩いてもらうと・・・
なんと歩けずに寝たきりだった子が走ってくれるようになりました
生命力を力強く感じた瞬間です
こうやって獣医療が進歩して
治らないと思われていた病気も助けられるようになる
そういった経験が出来るというのはとても幸せなことです
どれだけ辛くてしんどくても
こういう子達が助かるたび頑張れます
進行性脊髄軟化症について連日記事を書かせていただきました
この病気は発症後すぐであれば回復までとはいかなくても
命を助けることは期待できる病気になりつつあります
椎間板ヘルニアや進行性脊髄軟化症でお困りの方は
できるだけ早期に当院までご連絡いただければと思います
そしてこの病気で命を落とす子がいなくなるように、切に願います
「治せない病気がなくなるように」
まだまだ諦めず獣医療の限界、自分の限界に挑戦していきたい
これからも右京動物病院を宜しくお願いします
それでは今日はこの辺で・・・・
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