イタグレの橈尺骨骨折
8月2日(日)
お盆の診察について
お盆は休みなく診察いたしますが、14〜16日は午前診察のみとなります。
※18日(火)は院長不在となりますのでご注意ください(診察は承っております)
暑い毎日が続いていますね
暑いと動物も体調を壊し易いのか来院数も多いです
特に11時前後の時間帯は込み合いますので
午前中早めの来院をお勧めします
さて今回は骨折のお話です
犬の骨折で一番多く来院されるのが橈骨(とうこつ)および尺骨(しゃっこつ)とよばれる前足の骨折です
多くは抱っこ中に落ちたり、ソファから飛び降りたときなどに折れることが多く
そのほとんどが小型犬に集中しています
猫では交通事故などから大腿骨や骨盤の骨折が多いように感じられます
(猫は絶対にお外に出さないようにしましょうね)
さて今回は犬の橈尺骨骨折の症例です
イタリアングレイハウンド(通称:イタグレ)の 元気な女の子です
左前足が見てすぐ分かるようにグラグラになってしまっています
レントゲンにて骨折部位を確認すると・・・
前腕の骨が遠位(手首に近い方で)ポッキリと折れてしまっています
橈尺骨の斜骨折と呼ばれる状況です
この状況では外固定での治療は不可能ですから
手術によるプレート内固定術を行うことを計画しました
しかし・・・
橈尺骨骨折の手術で一番獣医さん泣かせなのはこのイタグレです
腕が長く、骨が細く(割り箸くらい?)、やんちゃです
また皮下組織が少ないため治癒が上手くいかずに再骨折してしまうことが多いです
手術・術後も含めて非常に注意深く治療する必要があります
緊急手術のため夜遅く診察が終了してから麻酔導入・切皮開始です
血管などに気をつけながら筋肉の間を丁寧に剥離しながら
骨折部位にアプローチしていきます
無事に骨折部位を確認できました
腱や靭帯に注意しながら整復位置を決めていきます
そして骨が割れないように細心の注意を払いながら
ドリルで骨に穴を開けていきます
その後をネジを装着して折れた骨同士をプレートで繋ぎます
無事にプレート内固定が終わりました
術後一ヶ月程のレントゲンですが・・・
プレートはズレることもなく
再骨折もなく元気に走り回ってくれています
骨折部位も仮骨が形成されて以前よりも強い骨に変わってくれています
ここまでくれば安心ですね
このように骨折は犬種や部位によって
手術の難易度が大きく変わってきます
症例ごとによって正解は様々で
その中からベストの治療を選択していくのが難しくもあり面白いところですね
獣医師が新しく増えましたが
これからも日々精進して
より良い獣医療を皆様にお届けできるようにスタッフ一同頑張りたいと思います
今後とも何卒よろしくお願い申し上げます
それでは今日はこの辺で・・・・
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