犬猫の感染症学②
8月16日(火)
*・゜゚・*:.。..。.:*・゜獣医師の臨時休診のお知らせ*・゜゚・*:.。..。.:*・゜
それぞれの通常の休みに加え、下記日程が休みとなりますのでご注意下さい。
院長:8月30日(火)、9月1日(水)、8日(木)、24日(土)、25日(日)
百石:9月22日(木)
学会・勉強会参加のため、上記の通り獣医師不在の日がございます。
診療は通常通りおこなっておりますので、どうぞご了承ください。
最近暑さによる疲れのせいか、痩せ続けているように感じます(;´Д`)
皆さんも夏バテには気を付けてお過ごし下さい。
前回は犬の感染症でしたので
今回は猫の感染症をご紹介していきたいと思います!
猫免疫不全ウイルス感染症は猫免疫不全ウイルス(FIV)が原因となり、
世界各地で発生している病気です。
健康な猫における感染率はアメリカでは1~5%と低いのですが、
日本では3~12パーセントと高めなのです(´;ω;`)
また、屋内で飼っているか、あるいは屋内と野外を自由に行き来できるような状況下で
飼っているかでも感染率は異なってきます。
後者の場合は、前者よりもなんと約20倍も感染率が高いという
データも報告されていますΣ(´д`;)
感染猫は若齢から高齢まで広い範囲で認められ、
また、雄の感染率は雌の2倍以上高いというデータが報告されています。
ウイルスは感染猫の血液、唾液、乳汁、精液などに存在します。
非感染猫は感染猫とのケンカの際に噛まれてできた傷からウイルスが体内に侵入し
感染してしまうことがほとんどです(;´Д`)
FIVに感染した猫の全てが発症するわけではありませんが、仮に発症した場合には
以下の様な5つのステージに分類されます。
①急性期:
発熱、下痢、全身のリンパ節の腫大などの症状が
感染後数週間~数か月続きます。
②無症候キャリアー期:
急性期を過ぎると変な症状が一切認められなくなります。
この期間は数年~10年以上続くと考えられています。
③持続性全身性リンパ節症期:
文字通り全身のリンパ節が腫れる期間が
数ケ月~1年程続くと考えられていますが、
これはごく一部の猫に限られます。
④AIDS関連症候群期:
免疫系の異常によって歯肉炎・口内炎などの症状が認められ、
数か月~数年間続きます。
⑤AIDS期:
④の症状に加えて、体重が著しく減少したり日和見感染症を起こします。
また、様々な腫瘍の発生を認めることも多く、このステージに差し掛かると
予後は悪く、数か月以内に死に至ることが多いです。
万が一、FIVに感染し発症してしまった場合、有効な治療法はなく
細菌の感染症に対しては有効な抗生剤を使用するなどの
対症療法をするしかありません(T_T)
FIVに感染したかどうかは下の写真のキットで検査できます
このキットでは同時に猫白血病ウイルス(FelV)に感染しているかどうかも
検査することが可能です!!
新しく猫を飼われるという場合には一度FIV/FelVに感染しているかどうか検査を
受けてみることをお勧めします。
それでは今日はこの辺で・・・
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