最悪の事態を常に想定して〜高齢だから仕方ない症候群
4月6日(金)
平野:4月8日(日)、14日(土)午後、28日(土)午後
百石:4月7日(土)午後、21日(土)午後
廣畑:4月14日(土)
三浦:4月22日(日)
分院長の太陽です。苗字でなく名を名乗るのはまだ照れくさいですね。
まだ開院したばかりで混雑知らずの分院でしたが、四月に入り狂犬病予防シーズンが始まり少しずつ患者さんが増えてきています。のんびりお茶でもすすりながら『今日も世の犬猫は健康に過ごしてくれてるんだね〜』などとスローテンポに過ごすこともできなくなってきました。世の中から病気がなくなればお茶も冷めないうちに、カップラーメンも麺が伸びないうちに胃に収めることができるのですが。。
このシーズン病院が混雑する理由は大きく3つ。
1 狂犬病予防
2 フィラリア予防開始に際しての感染チェック
3 健康診断
中でも今回は健康診断の重要性。特に高齢の子に多い『高齢だから仕方ない症候群』についてお話しします。勝手に自分で名づけた病名ですが、本当に多いんです。
よく寝る
食欲が減る
尿もれする
体重が減る
毛並みが悪くなる
怒りっぽくなる
物によく当たる
ゆっくり歩く
これらの症状を飼い主が自分で勝手に 高齢だから仕方ない と決めつけてしまうことを『高齢だから仕方ない症候群』と呼んでいます。(正確にはたった今名づけました笑)
動物は物言えぬ生き物です。これらの症状が病気からくるものである可能性は十分にあります。
高齢犬のS君。最近歩き方がぎこちなく、ゆっくりと歩くようになったとのこと。
飼い主さんはお決まりの台詞。
『もう歳なんで仕方ないですよね』
結論だけお話しすると膀胱に大きな結石があり、膀胱の壁を内側から刺激し続けていたんです。
手術で摘出した後は軽快な歩行を披露してくれました。そりゃこれだけ禍々しい物体が膀胱の中にあればまともに歩けませんよね。
自分ならAmazonでセグウェイを即購入し一切の歩行を封印。睡眠時に寝返りを打たないようベットに手足を縛り付けてもらうでしょう。(家族には『変態だから仕方ない』と言われるのでしょうか)
S君が結石に気づかれないまま、年寄り扱いをされ続けたらと思うと本当に恐ろしいですね。
動物は自分の現状を説明することはできません。
それを飼う人間は最悪の事態を常に想定して行動しましょう。
老化現象はあらゆる病気でないことを条件に診断されます。
行動、性格、体質の変化は常に病気の可能性を疑って下さい。それが物言えぬ動物の命を預かっている飼い主の義務です。
まずは相談に来て下さい。どんな些細なことでも。
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taiyo@U-KYO-Animal Hospital