血液型
4月20日(日)
゜゚・*:.。..。.:*・゜GWの診察について*・゜゚・*:.。..。.:*・゜
嵯峨野分院は祝日休診となりますので、4月29.30日、5月3.4.5日は休診とさせていただきます。
本院は年中無休で診察しておりますが、祝日においては午前診察のみとなりますのでご注意ください。
(救急の場合は夕方まで獣医師が待機していますので、お気軽にご連絡ください。)
また分院長の太陽先生は祝日は本院にて診察となりますので、ご理解のほどお願いします。
またGW期間中の出勤獣医師についても変更がございますので、
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分院長の太陽です。
輸血をする機会があったので、早速ですが今回は犬猫の血液型についてお話ししてみようと思います。
診察をしていても犬の血液型はあるのか、猫の血液型は何型があるのかと聞かれることがあります。
ご存知の通り人間の血液型はA,B,O,ABの4種類です。
では犬ではどうかというと、実際には10種類以上の血液型があります。まだ詳細については研究中であるため、はっきりとしたことはわかっていないのが現状です。最近中国か韓国かの論文で新しい血液型が見つかったというものがあったと思いますが、うろ覚えです笑
メジャーな血液型はDEA1.1, DEA1.2, DEA2~8の9つになります。人間と大きく違う点は、これらの型を同時に何種も保有することができるということです。『犬のウキョウ君の血液型はDEA1.1 DEA4 DEA7 です 』といった具合ですね。
『血液型を調べたい!』という方はご相談ください。DEA1.1かどうかであれば調べることができます。なぜこの血液型だけ調べられるかというと、DEA1.1を保有している子の血液を他の子に輸血すると拒絶反応が起きる場合があるからです。
犬は多くの場合他の血液型に対して抗体を持っっていないので、初回の輸血であれば拒絶反応が起きることはほとんどありません。ただし2回目以降の輸血であれば抗体を獲得しているので、拒絶反応を起こす場合があり、その中でもDEA1.1に対する拒絶反応は強烈なものになります。またレアケースではありますが、DEA1.1を保有している個体を繁殖に用いた場合、初乳を介して新生子の血液を壊してしまう場合もあります。(新生子溶血といい初乳を飲ませなければ回避できます)
DEA1.1型かどうかを知っていて損はありません。子供を作ろうとしている方や、お財布に余裕のある方はいざという時のために調べておくのもいいかもしれません。(その際はあらかじめ病院にお電話ください)
猫の血液型はA,B,ABの3種類になります。日本の猫は9割ほどがA型の猫で、B型とAB型は稀です。
猫種によっても割合に差があり、ブリティッシュ・ショートヘアやデボンレックスはB型が4割ほどいると言われています。
犬との大きな違いは他の血液型に対する抗体を初めから持っているということです。つまり初回輸血であっても拒絶反応が起きやすく、より慎重にドナーを選ぶ必要があります。またB型のA型に対する拒絶反応は凄まじく、しばしば致命的です。
また輸血をする場合だけでなく、新生児溶血に対しての注意も必要です。B型の母猫からA型の子猫が生まれてきた際、初乳を飲むことで母猫の抗体が子猫の体内に入り強烈な拒絶反応を起こすことがあります。拒絶反応にも度合いはありますが、重篤であれば突然死することも珍しくありません。交配を考えている方はあらかじめ血液型を調べておくことで、最悪の事態を避けることができます。(血液型判定を希望される方はあらかじめ病院にお電話ください)
知ってそうで知らない情報かと思うので豆知識として、また繁殖の際、安全なブリーディング義務を全うするためにご活用ください。
今回は話に関係しそうな画像が手元にないので、皆さんの大きな疑問を解決してくれる画像を一枚。
『デボンレックスってなんや!』
※著作権の関係上,直接画像が貼れないので、私のデッサンでご勘弁ください。
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