椎間板ヘルニアの再発!
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平野:6月29日(土)
こんばんは、院長です。
先週末はなかなかすごい雨でしたね。
私は週末土曜から日曜にかけて一泊二日で埼玉に出張でしたが、
関東の方も雨にきつくふられてしまいました。
今回の出張は久々の関東で、目的は学会参加です。
今回は私の発表はありませんでしたが、
普段お会いできないような先生と話せたり、
知り合いの先生の発表を聞けたり、
バタバタではありましたが有意義に過ごすことができました。
そして最近は新幹線に乗ったときに楽しみにしているのがこれです。
駅弁です。
その中でも私は和久傳さんが作られている鯖寿司にはまっています。
なかなかいいお値段なのですが、自分へのご褒美としていつも美味しくいただいています。
皆さんも新幹線に乗られる際はぜひ食べてみてください。
そんな有意義な週末でしたが、先週は少し大変でした。
というのもスタッフ犬の餡ちゃんが椎間板ヘルニアを再発してしまったのです。
餡は2年前少しにも保護シェルターより引き取ってすぐにヘルニアになりました。
その際はグレード3とひどくて、麻痺が強かったので手術となりました。
無事に元気に歩けるようになっていたのですが、先日後ろ足がふらついているとの報告が・・・
身体検査で腰を触ると痛がります。
その他の関節やレントゲンでも問題なく、急性の発症であることから、
まず椎間板ヘルニアの再発でしょう。
椎間板ヘルニアについてはブログでもよく出てきていますが、
復習として以前の記事内容を以下に抜粋します。
「椎間板ヘルニアとは脊椎(背骨)の中を通っている脊髄(太い神経)を
椎間板物質というクッションが下から飛び出てきて圧迫することによって生じる病気です。
神経が圧迫される訳ですから、その程度によって様々な症状が出ます。
痛みを伴うものから、後肢麻痺(下半身不随)、排尿排便困難などです。
その症状によってグレード分類が以下のようになされますが、
グレードが高ければ高いほど症状は重篤になります。
グレード |
状態 |
1 |
背部の痛み |
2 |
歩様がふらつく |
3 |
歩行ができない |
4 |
皮膚の感覚の消失、排尿・排便困難 |
5 |
骨の痛みの消失 |
もちろん治療には内科治療、外科治療があるわけですが、
グレード3以上であれば外科手術の方が治療成績が良いように感じます。
そして外科治療を選択する際はできるだけ早めに手術をおこなったほうが回復率が良いので
発症から進行の経過を見て、飼い主さんと相談しながらどうするか決めていきます。」
上記にもある通り、以前の餡ちゃんはグレード3でしたから手術となりましたが、
今回はグレード2です。
グレード2であれば内科治療を選択しますので、
今回は手術はせずに内科治療となりました。
具体的には以下の5つです。
①安静(可能ならばコルセットも着用)
普段飼い主様にもオススメしている、蒸れにくオーダーで作るコルセットです。
東洋装具というメーカーで代表はメディアにもよく出演されている装具士さんです。
②レーザーや鍼灸などの神経賦活化治療
鍼灸は三浦先生が実施してくれます。
中医学獣医師が在籍している病院はほとんどないため非常に心強いです。
③神経保護のための投薬(ビタミンB製剤、関節保護サプリ)
餡ちゃんはアンチノールというサプリを毎日飲んでいますが、
普段の診察の際にも私がオススメするサプリメントです。
④各種注射(鎮痛消炎剤や好中球郵送阻害剤)
動物の場合は痛みがなくなると安静にできないため、使い所はよく考えます。
炎症を抑えて、進行しないよう注意する必要があります。
⑤関節保護と体重管理をともにできる療法食
餡ちゃんはヒルズというメーカーの「メタボリックス・モビリティ」を毎日食べています。
製品はとても良いのですが、値段がお高めであまり食いつきが良くないのが・・・
でも効果は抜群です。
上記のような様々な治療を取り入れながら、治療をしていきました。
写真は治療内容というよりもインスタにも載せていたただの親バカ写真ですが(笑)
おかげで現在はほぼ普通の歩き方になって、痛みもなく元気に過ごしてくれています。
ただしまだ暫く安静は必要なため、はしゃぎすぎには注意が必要です。
今回は手術は必要なかったため、私の出る幕はほとんどありませんでした。
しかし手術しないに越したことはありませんし、負担の少ない治療で治るのであればそれが一番です。
今回は私は傍観者でスタッフたちの治療に助けられました。
皆、ありがとう。
このように椎間板ヘルニアは一度なってしまった子でも再発することがよくあります。
人様に言えたことではありませんが、再発しないように腰に負担のかからないように注意していかなければいけません。
当院では椎間板ヘルニアの治療で来院される方が非常に多いですが、
すべてが手術というわけではなくグレードを的確に診断してベストな治療を考えることが重要です。
当院では椎間板ヘルニアにおいて検査診断から内科・外科・東洋医学を駆使した治療を実施していますので、
安心していただけると自負しています。
ヘルニアにならないのが一番ですが、疑われる場合には急いでご来院の上ご相談ください。
そして読者の皆様は餡ちゃんの全快をお祈りください。
今後とも可愛い娘犬をよろしくおねがいします。
院長
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動物の総合健康管理施設右京動物病院 HEALTH CARE CENTER・SAGANO
JAHA認定 総合臨床医・外科医/ 国際中獣医学院認定 中獣医鍼灸師
ISFMキャットフレンドリークリニック ゴールド認定