見てても痛い、、
4月25日(火)
゜゚・*:.。..。.:*・゜獣医師の臨時休診のお知らせ*・゜゚・*:.。..。.:*・゜
それぞれの通常の休みに加え、下記日程が休みとなりますのでご注意下さい。
平野:5月4日(木)〜7日(日)
学会・勉強会等参加のため、上記の通り獣医師不在の日がございます。
診療は通常通りおこなっておりますので、どうぞご了承ください。
京都の桜はもうほぼ完全に散ってしまいましたね
私が学生時代に住んでいた青森県ではちょうど今頃に
桜が開花しており、青森の桜が懐かしいなと思う今日この頃です!
さて、今回のブログですが、この後かなりグロテスクな写真が
出てきますのでご注意ください(((( ;゚д゚)))
先日、非常に痛々しいお尻をしたワンちゃんが来られました。
この子は15歳になるかなり高齢のワンちゃんで、
少し前からお尻にできものができてきたということでした。
飼い主の方が帰宅すると、できものが破裂してしまい
玄関が血まみれだったということです
その日はかかりつけの病院が休診日だったため、
緊急で右京動物病院に来られました。
傷口を綺麗に洗浄するなどの処置をして、
翌日かかりつけの病院に診てもらうようお話して
お帰りになられました。
今回のようなお尻のできものの原因としては、
・肛門周囲腺腫
・肛門周囲腺癌
・肛門嚢腺癌
・扁平上皮癌
・悪性黒色腫
などが考えられます。
まず、肛門周囲腺腫と肛門周囲腺癌について。
似た名前ですが、2つには大きな違いがあります。
肛門周囲腺腫は良性の腫瘍でホルモンに依存し、
去勢していない高齢の雄犬で多く発生し、雌犬での発生は稀です。
一方で、肛門周囲腺癌は悪性の腫瘍でホルモンに依存せず、
雄犬と雌犬の両方で発生しますが、どちらかと言えば雄犬で多く発生します。
肛門周囲腺腫については、治療法として去勢手術が第1選択となります。
腫瘍がまだ小さい場合には去勢手術の実施のみでできものが退縮することもあります。
肛門周囲腺癌はホルモンに依存しないため、去勢手術を実施しても腫瘍自体に反応は見られず
去勢後も大きくなっていきます
そのため腫瘍自体を外科的に切除することが必要となってきます。
次に肛門嚢腺癌について。
これは肛門の4時と8時方向にある肛門腺に原発する悪性の腫瘍です。
この腫瘍は比較的緩やかに進行していくことが多いものの、
肛門近くのリンパ節に転移している事もしばしば見受けられます。
また、この腫瘍では血液中のカルシウム濃度が高くなるという
先ほどの腫瘍にはなかった特徴があります。
高カルシウム血症になると、
・多飲多尿
・元気消失
・食欲不振
・発作
・不整脈
など様々な症状が出てきます。
この腫瘍も治療法としては、外科的切除が推奨されます。
このように腫瘍は腫瘍でもそれぞれに特徴を持っています。
今回病院に来られたワンちゃんは緊急処置だけを行ったため
何の腫瘍だったかは分かりません。
ただ、お尻にできものが見つかった時点で病院で検査を受け、
適切な治療を受けていればこのような悲惨な事は起きずに済んだのでは
ないかと思います(´;ω;`)
それでは今日はこの辺で・・・
出来ましたら、拍手をお願いします♪
(拍手も、ランキング参加も、いつも、スタッフ一同の励みになっています(o^∇^o)ノ)
Hirohata@U-KYO-Animal Hospita
l
京都市右京区(鳴滝・常盤・太秦・嵯峨・嵐山・花園・梅津・円町・西京極)
動物の総合健康管理施設
右京動物病院 HEALTH CARE CENTER