新しい試み
こんばんは、院長です。
ブログの出番はご無沙汰ですが、最近は体調も良く、しっかりと仕事をできていることに幸せを感じています。
昨年末からの胃腸炎やアキレス腱断裂など、今年は自身の体調管理を意識させられるスタートとなりました。
身体は何よりもの資本ですので、頼っていただける動物たちのためにも気をつけなければと思っております。
そんな自分の衰えも感じたりする中で、私が危惧していることがありました。
それは自分がいなくなってしまった際に、獣医師の外科医として同じように手術をできる人材を育てなければならないことです。
(もちろん、ずっと現役でいられるように注意していきますが笑)
獣医師は常に勉強していかなければならない職業で、しかも成長に終わりはありません。
もちろんまだまだ私も未熟ですので、日々精進の毎日です。
勉強の方法としてはセミナーや学会に参加したり、論文を読んだり、研修に行ったり様々です。
しかし外科手術に限っていうと、勉強というのが非常に難しい分野でもあります。
一つ間違えれば、命にも直結するという中で、ご自身の家族を初めての獣医師に任せられるでしょうか?
もちろん誰にしも初めてというのはありますし、ミスをする中で成長していくものです。
ただ、そのミスが絶対に許されないのが外科手術の世界です。
昔であれば、獣医療も人の医療とは違った部分もあり、さまざまに経験する中で成長していくことができたかもしれません。
現在では動物はもちろん家族であり、そのような中で実際の手術の経験をしながら成長するというのが本当に難しくなってきました。
それらを解消する方法はないものかと悩んだ末に、今年から新しい取り組みを始めることとしました。
右京区、三条通沿い、嵯峨野分院の近くに、黒い建物が建築されているのを見られた方がいるかもしれません。
この建物ですが、当院の新しい研修施設として立ち上がります。
名称は「右京獣医療研修センター」。
普通の動物病院ではありません。
その名の通り、獣医療における研修を目的とした施設です。ですので、皆様が入られたりすることはほとんどないかと思います。
内部には、大きな手術室、手術見学室、ミーティングルーム、セミナールームなどが完備されています。
まだ空っぽの状況ですが、随時医療機器も搬入されてきています。
この施設では、実際には経験することが難しい外科手術などを最新の医療機器と映像出力機器を用いて、リアルタイムに私の手術を鮮明な画像で残して、勉強できるようになっています。
手術室には4Kクオリティで詳細に手術を共有できるシステムを導入することで、従来はなかなか見えなかった術者視点をリアルに感じてもらうことができるようになります。
またそれらの動画データも復習として、何度も見返すことができます。
このような設備を取り入れて、私のできることを後輩の獣医師たちに教えていきたいと思っています。
もちろん私も未熟ですので、私自身もこの施設を使ってまだまだ成長したいと思っています。
このような施設は全国でも類を見ませんし、通常の動物病院で備えている所はないのではないでしょうか。
経営的に考えれば、この施設が利益を生み出すことはないでしょう。
しかし、長期的な目線で考えると、私と同じようなことをできる獣医師が多く増えることで、多くの動物たちが助かるようになるのは紛れもない事実だと思っています。
そうなった時には、この施設は大きな役目を果たしたと言えるでしょう。
今後は自分自身も成長しつつ、教育にも力を注いでいきたいと思います。
どうなっていくか分からない中での手探りですが、より良い獣医療を提供できるように邁進していきますので、どうぞ宜しくお願いします。
最後に今年の社員研修の集合写真を一枚。
皆良い顔してます。
こんなにも多くの仲間たちが同じ夢を持って、進んでいけてることが嬉しいですね。
これからもスタッフ全員が成長して、多くの動物たちを助けていけますように・・・
院長