症状がない≠問題ない
*****セミナーのお知らせ(本院)*********
パピー教室:5月13日(土)、20日(土)、27日(土)、28日(日)
デンタルセミナー:5月21日(日)
シニアセミナー:5月16日(火)
*****本院からのお知らせ************
2022年5月から夜間診療を開始しました。
平日20:00~24:00で実施しています。
ご来院前に必ずお電話いただき、救急の方のみご利用ください。
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こんばんは。獣医師の三浦です。
先月は愛猫ごまつぶの誕生日でした。
あっという間に7歳と5歳!
仲良さそうな写真に見えますが、この後ごまが怒ってケンカになりました😅
これはつぶちゃんが子猫のころです。
この頃はごまも近づきすぎを許容してくれていたのになぁ…
子猫の特権だったのでしょうか😥
さて、先月、本院では入院患者がたくさんでした。
その中でも特に多かった病気が、「猫の尿管結石」
その中の1例、Gちゃんは3度目の入院でした。
今まで2度、尿管結石摘出の手術をしたGちゃん。
その後もずっと定期検診を続けていました。
入院された日も、いつも通り定期検診の日でした。
元気や食欲はいつもと変わりなかったのですが、
血液検査をしてビックリ!
腎数値がかなり高値になっていました。
すぐに画像検査を実施すると、左腎臓の腎盂が拡張していました。
下の正常な腎臓に比べると、黒い部分が大きくなっているのが分かるでしょうか?
この部分が、腎盂といって、尿が溜まる場所です。
この現象は、腎臓から膀胱への尿の通り道(=尿管)が何らかの原因で閉塞し、
尿が行き場を失って停滞している状態を示します。
原因としては、尿管結石のほか、炎症や外からの圧迫(腫瘍など)があります。
猫さんの尿管結石はとても小さいため、
レントゲン検査やエコー検査では見つけられないことも多くあります。
原因を探るためにはCT検査が効果的です。
Gちゃんの場合は、小さな結石が数個、尿管内に認められました。
まずは腎瘻カテーテルという管を経皮的に腎盂内に挿入し、経過を見ることにしました。
このカテーテルがあれば、尿管を通れない尿も体外へ排泄することができます。
翌日、高かった腎数値が正常に戻りました。
やはり尿管閉塞が腎数値上昇の原因だったようです。
2日後、再度尿管の評価を行うため、造影検査を実施しました。
すると…
造影剤が、腎臓から膀胱へしっかりと流れていく様子が確認されました!
一番濃く白く写っている部分が腎盂で、そこから下腹部の膀胱へと続くラインが確認されます。
これが、尿管です。(造影剤が通らなければ、通常は見えません)
今回見つかった結石は小さかったので、何とか流れてくれたのでしょう。
手術はせずに、無事に退院されました👏
今回お伝えしたいのは
「猫さんの腎障害は無症状な場合も多い。」
ということ。
定期検診をしましょう。
発見が遅れると、慢性的な障害が残ってしまします。
Gちゃんは無症状なうちに発見できたので、
重症化する前に治療ができました。
結石予防の療法食もありますが、それでも防ぎきれないのが現実…
予防が完全にできないのであれば、早期発見を心掛けるのが大切だと
今回の件で改めて思いました。
ごまつぶも健康診断に連れてこようと思います🐈
R. Miura@U-KYO-Animal Hospital
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動物の総合健康管理施設右京動物病院 HEALTH CARE CENTER・SAGANO・OIKE・ARASHIYAMA
JAHA認定 総合臨床医・外科医/ 国際中獣医学院認定 中獣医鍼灸師