フィラリア症
こんにちは、獣医師の朴です。
30度超えが続くこの頃、まだまだ夏は続きそうですね。
唐突ですが、皆さんは夏特有のお悩みはありますでしょうか?
自分は北海道に長くいたのでこの京都の暑さが悩みの一つですが、
何より虫にさされることが一番の悩みです。
そこで最近蚊取り線香を購入し、蚊対策を行うようにしました。
今年はなんとか虫に刺されずに夏を過ごせそうです(笑)。
さて今回は蚊ということでフィラリア症についてお話させていただこうと思います。
フィラリア症とは蚊を媒介とする寄生虫性疾患です。
まず蚊がミクロフィラリア(Mf)に感染します。
蚊の体内でミクロフィラリアは発育しL3となり、
そして蚊が対象に吸血するタイミングで対象はL3に感染します。
L3は約半年をかけL4、L5(未熟成虫)を経て成虫となりMfを産出します。
これを蚊が吸血することで、下図のような生活環が出来上がります。
フィラリアは別名「犬糸状虫」と言い、犬への感染がよく知られていますが、
実は犬以外にも猫や海獣類にも感染することがわかっています。
近年では猫のフィラリア症が注目されていますが、
猫のフィラリア症は診断が難しいため現在でも報告数が少ないのが現状です。
猫のフィラリア症は犬のフィラリア症と病態が異なり、
犬は主に心臓などの循環器系疾患となるのに対し、
猫は主に肺の呼吸器疾患を呈することがわかっていますが、
そのメカニズムの詳細は未だ不明でアメリカ等の海外で研究が進められています。
フィラリアに感染した場合、犬では約2年以上続く長期治療、
猫では根治が難しい病気となっています。なので予防がとても大切な病気です。
さらに、この病気は予防薬で100%防げる病気ですので、
まだ予防をされていない方はお早めに予防をお願いします。
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Park@U-KYO-Animal Hospital
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