CT豆知識
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こんにちは分院長です。
今日はCTのことについてお話します。
CT検査とはcomputed tomography の略でコンピュータ断層撮影法の略になります。CT検査はX線を利用して画像を構築するのですが、レントゲン撮影のように1方向からX線を照射するのではなく、X線発生装置が体の周りを回転しながら360度あらゆる角度からX線を照射してくれます。
そのためとても微細な構造まで詳しく情報を得る事ができる高度医療検査機器になります。
では撮影したらそれで病気が全て分かるのか。
否。
ここからはCT画像から病気を推測するという獣医師の読影力が必要になります。
実はCT、レントゲン、エコー検査などの画像検査は、それを実施すれば答えが出てくるという検査機器ではありません。
その画像から病気を獣医師が絞り込んで初めて意味のある情報が得られます。
CT撮影が他の画像検査と大きく異なるもう一つの点は造影剤を用いて撮影するという事です。
これは血中に造影剤という液体を流し込んでCT撮影をする技術で、様々な組織が造影剤によって染まることを利用して、より多くの情報を得る事ができるというものです。
造影剤を血中に注入してから、何秒後に撮影するかで得られる情報が変わってくるので、基本的に撮影は4回行います。
造影剤注入前のプレーン、注入直後の動脈相、少し遅れて門脈相、さらに遅れて排泄相。
これらの画像を見比べて診断に近ずいていきます。
矢印で示したグレーの球形物がプレーンの腎臓になります。
これが動脈相の腎臓。腎臓の皮質(外側)が白く造影剤で染まっています。
次に門脈相。腎臓の髄質(真ん中)まで白く染まっています。
最後に排泄相。矢印で示した尿管に造影剤が移行しています。
この4相(時間を変えて撮影した4枚の画像)の画像から情報を拾っていくのが獣医師の力になります。
では1つだけ具体例をお話します。
イメージが湧きにくい話ですけどもう少しだけついて来てください笑
エコー検査にて脾臓に腫瘤が見つかった子のCT画像になります。
プレーン画像です。矢印で示した部分が脾臓にできた腫瘤になります。
動脈相の画像です。腫瘤の中心部に動脈が浮かび上がって来ています。
門脈相の画像です。動脈相で写っていた血管がぼやっと不明瞭になっています。
動脈相ではっきり見えていた血管が門脈相でぼやける事を『浸み出し像』と呼びます。
これは血管肉腫という癌に特徴的な画像所見です。
その他複合的に評価するとほぼほぼ血管肉腫である事がわかります。
もちろん診断は病理組織学的検査をしないと確定は出来ませんが、画像検査だけでもかなり診断に迫る事ができます。
その分CT検査は犬種、体調、臓器、撮影相、腫瘍の種類など様々な情報を読み取るだけの知識も必要になります。
だから奥が深くて面白いんですよねー。
今日の話はこれで終わりです。
CT検査のイメージを少しでも掴んでいただけたら嬉しいです。
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